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【本マガジンは廃刊になりました】
新刊Review Lettersは、 暗黒通信団が即売会前に、半分宣伝もかねて新刊の原稿データを垂れ流すメルマガです。

発行頻度としては、およそ半年に一回。 まぐまぐから「廃刊にするぞゴルァ」と脅されてから書き始めます。 まるで大作家のようです。 全体的にそれほど大量のデータが送られるわけではないので、 登録しておいて損はないと思います。得もないかもしれないけど。 発行者側では、登録メールアドレスを知ることはないので、 プライバシーも完璧です。

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サンプル誌

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| メールマガジン《暗黒通信団 新刊Review Letters》999号 00/13/32 発行:暗黒通信団 |
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|                                URL: http://ankokudan.org/d/  Mail:  秘密   |
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毎度おなじみ新刊Reviewのお時間っす。今回からはテフ本です。発行は冬くらいを考え
てるんですが、なにぶん技術系の本は、同人誌といえども専門家にチェックをお願いし
たりするので、どうなるやら。だいたい、印刷費がないんだってば。

とにかくテフはいいっすよ。みんなで使いましょう。UNIX文化だし。
ウィンドウズ系のワープロは、ダメっす。
今回も、感想をお待ちしとります。それでは、はじまりはじまり。    (シンキロウ)
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「pLaTeX初級リファレンス」第一章 No.1

基礎の基礎

なぜpLaTeXか?

まず一番書きたいことを書かせてもらいたい。

ワープロソフトのセーブデータ、あれは最悪だ。バイナリファイルで中身が何
だか分からないし、使われている漢字コードも怪しい。しかも作成したワープ
ロソフトのバージョンに強く依存していて、ソフトを買う時期が半年違うだけ
でも読めなくなったりする。そんなものがメールに添付されてきた日にはもう
たまらない。常に最新のバイナリ形式に対応するためには何度もお金を払って
バージョンアップを繰り返さないといけない。大した機能追加もなく、新しく
なればなるほど不安定になるというのに、お金ばかりがかかる。そのくせ、下
手糞な改行でユーザをイライラさせ、下線をひけば、フォントの大きさが変わ
るたびに線が断絶する。厳密には画面に見えたままが印刷されるわけですらな
い。きらびやかなのは見せかけだけで、いざ真面目に本を作ろうと思ったら、
使いものにもならない。これはもう、自社の製品を何がなんでも使わせようと
する「囲い込み」の最たるものではないか。欲しいのは見せかけではない。真
の機能と使いやすさだ。ユーザはいつまで業界の暴挙に翻弄されないといけな
いのか? ここで紹介するシステムはこれらの不満にほぼ完全に答えるもので
ある。多くのユーザがこれ(pLaTeX )を使って恩恵を受け、より広めるべき
だ。だから類書が多い中で、敢えて私も採算を度外視して書くのである。

そもそもpLaTeX はどう読むか? 「ピーラテフ」と読む。「ピーラテック」で
も構わない。しかし「ピーラテックス」ではダメだ。この異常な読み方は、こ
のソフトが「並みじゃない」ことを良くあらわしている。

あなたが書籍やミニコミ誌、あるいは学園祭で配布する小冊子や上司に渡す報
告書や論文など、何かの文書ファイルを作りたいとする。多くの場合、あなた
は最初にワープロソフトを試みるだろう。ワープロはそこそこの出力をする。
だが、もしあなたが少しばかり鋭敏な感受性を持っていて、物事を客観的に見
る能力が備わっているならば、あなたは刷り出した結果の細部に決して満足出
来ないはずだ。そこであなたはワープロソフトのマニュアルや、コンピュータ
ーに詳しい知人を引っ張り出し、出力結果を変更するべく大変な努力を払い、
しかるのちに、それが大変に難しいことを悟るだろう。そう、それがワープロ
の限界なのだ。

pLaTeX は「組版ソフト」である。それは、ワープロとは根本的に違う。それ
は電子顕微鏡ほどの精度で文字を配置し、自由自在にフォントを操り、どんな
些細な設定も可能で、あなたの望む通りの、最高に美しい出力を実現する。そ
して何よりそれは高価でない。あなたが、この本で解説するpLaTeX というシ
ステムに興味を持ったなら、あなたはきっとその魅力にとりつかれ、抜け出せ
なくなるだろう(実際私はもはや、ワープロソフトはインストールすらしてい
ない)。用意するものは簡単だ。Windows95以上のOS(Windows98,
Windows2000など。LinuxやFreeBSDでも良いが、本書解説の一部の機能に制限
がつく。なお、Windowsはマイクロソフトの登録商標である)が組み込まれた
パソコン、無償で配布されているpLaTeX のパッケージ(その多くは「CD-ROM
付き書籍」であろう)、そしてこの本である。あなたはこの本を読む前に、パ
ソコンとpLaTeX のシステムを入手するべきだ。pLaTeX のパッケージには最低
限インストールの方法が書いてある。だからこの本ではインストールの方法
(大抵は、CD-ROMの中のsetupアイコンをクリックするだけだ)は説明しない。
この本の目的は、インストールした後に、「では実際に、どうやって望み通り
の本を作るのか」という実用問題に対して、簡潔で的確な回答を与えることで
あり、従ってこの本は、ほとんどがリスト形式で構成されている。

本書が他の入門書と少し違う点は、コマンドの原理/動作哲学を先に書いてい
る点である。この世には膨大なpLaTeX の書籍が出回っているが、そのほとん
どが、非常に原理的な説明に終始しているもの(D.E.Knuth ``The TeX
Book''など)か、表層的なコマンドに終始しているものであり、「自分流」の
スタイルを簡単に作りにくいという点で、ワープロと同じ愚を踏んでいる。ゆ
えに本書では、ヘッダーやフッタのいじりかた、TTFフォント変更、回転や目
次のレイアウト変更、画像張りこみ、マクロの書き方、縦書き、解析の仕方な
ど、とにかく自分流の本を実践的に作る上で重要と思われる部分について触れ
ることにした。この本自身もpLaTeX を利用して組版されており、その威力は
この本自体から既に実感できるだろう。編集にあたっては、情報を整理して統
一的に把握できることを重視し、実用に差し支えない範囲における「説明上の
嘘」は止む得ないものとした。筆者としての最終目標は、ワープロソフトしか
選択肢がないと思い込んでいる人々に新しい視点を提供することにあり、上級
者には、座右のマニュアルとして機能することである。
--------------------------------------------------------今回はここまで

暗黒通信団 S.R.L.

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